足尾固有の自然の中で育まれたコウシンソウと山野草

天然のドライフラワー足尾山地の植生栃木県日光市足尾町足尾山地の植生は、大きい標高差(約1,400m)と崩壊裸地での足尾固有の植生環境、そして過去の煙害による影響等、自然的にも人工的にも特異な条件のもとで成り立っています。現在は治山工事と自然植生での繁殖で、植物の著しい成長がみられます。
 上の写真は庚申渓谷の厳しい風雪に耐え一冬を越し輝きを増したヤマアジサイです。天然のドライフラワーとなって林道に彩を添えていました(撮影: 2008/03/30)。

アカヤシオ足尾山地の気候気象現象の内、気候に関しては山地の標高が高いことから、夏は涼しく、冬は乾いた季節風が吹き土壌が凍結するほどの寒さですが、積雪はそれ程多くありません。降水は7月、8月、9月の3ヶ月間に集中し、年降水量の47%にも達します。
(気象庁資料:統計期間1979年〜2000年の22年間)
このような足尾固有の自然の中で育まれた植物群を紹介します。
 上の写真は "天下の見晴らし"(標高 1500m) 付近でのアカヤシオの花で、背景の山並は群馬県と栃木県の境界稜線の山 "袈裟丸連峰" です (撮影: 2011/05/15)。
♦ヤシオツツジ: アカヤシオ・シロヤシオ・ムラサキヤシオの三種類があり、昭和44年(1969年)栃木県の県花に指定された。

庚申山には コウシンソウが よく似合う

コウシンソウコウシンソウ 食虫植物
 庚申山の垂壁に淡紫色の小さく可憐な花が、人知れず咲いています。
  他の植物に追いやられ、生育しづらい場所で けなげに生き抜くことが宿命の"コウシンソウ"は、根から吸収する養分の不足分を虫から補充するように進化した食虫植物です。
 その分類からは恐ろしいイメージが先行しますが、食虫植物はイメージとは異なり上記(他の植物に追いやられ、植物が生育しづらい場所で、けなげに生き抜くこと)のようにとても控えめで、繊細で、そして我慢強い植物なのです。
(写真左: 2011/06/16)(写真右: 2008/06/14)

 レッドデータブック(絶滅のおそれのある野生生物の種リスト)で 指定されているコウシンソウのカテゴリーは
「絶滅危惧 II 類(VU) Vulnerable 」で、その定義は
「絶滅の危険が増大している種」です。
 庚申山は原生林の豊かな山ですが、コウシンソウの生育地は垂直な岩壁ですので、崖崩れや落石などによる自生地の自然崩壊の懸念があります。 撮影、観賞、観察時の周辺環境破壊はもちろん御法度です。

(提案)
コウシンソウの生息している岩壁は、特異な生物相を持つガラパゴス諸島と同類と考えられるので「コウシンガラパゴス岩壁」と称して環境破壊から岩壁を保護しコウシンソウを守りましょう。

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春咲く植物

ツクシツクシ早春、ツクシは青空をツンツンと、つっつくようにして生えます。まさに春を告げる使者なのです。なのに雪の中で凍えているツクシを発見してしまいました。しかも若く元気なツクシでなく、もはや胞子を飛ばし、役目を終えたとばかりに隠居していたツクシです。そのしおれたツクシが死力を尽くし、雪の中から顔を出してた姿に哀れさを感じシャッターを切りました。
(写真:渡良瀬公園でのツクシ 2010/04/18)
♦前日の降雪ニュース: 2010年4月17日朝、関東地方の広い範囲で雪が降った。東京都心などの降雪は、観測開始以来最も遅い記録(1969年)に41年ぶりに並んだ。

花の渡良瀬公園花の渡良瀬公園花蜜を吸うメジロサクラ足尾町の自然を描写した歌曲があります。
(作詞作曲 青山 勇)
"春晴千里水清く
 霞とまごう桜花
 いま酣の渡良瀬や"

  このように昔から春の渡良瀬といえばサクラの花が挙げられてきましたが、まさに上の写真は歌詞さながらの、"花の渡良瀬公園"での春の風景です。
(写真左:花蜜を吸うメジロ 2011/04/28) (写真中:掛水倶楽部 2011/04/28)
(写真右:渡良瀬橋 2011/04/28)

コブシコブシコブシ漱石の「坑夫」に、主人公が "銅山(やま)" へ行く場面で、 「山の中に山があって、その山の中に又山があるんだから馬鹿々々しい程奥へ這入る訳になる。この模様では銅山のある所は、定めし淋しいだろう。」 という描写があります。
 その銅山施設が全部撤去された跡地に広がる "小滝の里" に、一本のコブシの木が立っていました。大きく純白の花を付け、遠くからでも目立つ存在ですが、なぜか寂しさが感じられます。崩れたレンガ構造物、石段、石垣が背景にあるからでしょう。(写真左右:2011/04/28)

アカヤシオアカヤシオアカヤシオ息を切らして登るこの私を、アカヤシオの花が左右から、そして前後から淡い桃色の光で染め続けます。 「アカヤシオの花に囲まれているのは、もうたくさんだー」 と思い始めたころ、小丸山(1676m)に着きました。そこからの眺望もやはり青空を背景にしたアカヤシオの花のオンパレードでした。そういう訳でツツジの花を愛でるには、晩春から初夏にかけての袈裟丸山(群馬・栃木県境)がお勧めです。
写真左: "小丸山 (前袈裟丸山の東に位置する山)" から皇海山・庚申山 (2011/05/20)
写真右: "天下の見晴らし(標高1500m)" から庚申山 (2011/05/15)

ヤマネコヤナギ ケマルバスミレ スミレ 久蔵沢にて、風に吹かれながらも懸命に咲いていたケマルバスミレ。
(写真左:2006年5月3日)
銀白色の毛で目立つ花穂 ネコヤナギは川辺に自生する落葉低木です。しかし、このネコヤナギは水辺から離れた場所(本山の山腹)で生育しているのでヤマネコヤナギでしょうか。どちらにしても早春に他の花よりも一足早く花を咲かせる姿に、私の心はうきうきします。
(写真右:ヤマネコヤナギの雄花 2008年3月30日)

小滝のサクラ 山桜 小滝の里の山桜 ヤマザクラは古来より和歌などにも数多く詠まれている桜です。多くの場合葉芽と花が同時に開き、幼葉は赤みがかっています。そのため遠目には花が赤っぽいように見え、山里独特の春を今年も演出してくれました(写真左右:2007/05/04)。
" 山桜 我が見にくれば 春霞 峰にもをにも 立ち隠しつつ " 作者未詳
  (山桜を私が見に来ると、春霞が峰にも尾にも隠すように立ちこめている)  「古今和歌集」(巻一)春歌上・五十一番
♦ 勝手な解釈 ♦  一瞬、春霞が山桜を隠していると思ったが、よくよく見ると霞ではなく、山一面桜の花だった。
♦ 足尾町の歌曲♦ "春晴千里水清く 霞とまごう桜花 いま酣の渡良瀬や"

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夏咲く植物

シモツケ天下見晴台シモツケ庚申山を眺める地点は、庚申山荘とほぼ同じ標高の "天下の見晴し台"(1500m) がお勧めです。その高台の頂上には、写真のように大きな岩が鎮座しています(写真左: 2010/07/19)。
 その"天下の見晴し台"に、シモツケの花が咲いていました(写真右: 2010/07/19)。この植物は落葉低木ですが、シモツケソウという名前の多年草の方が、一般的で馴染み深いかと思います。いずれにせよ、旧国名そのままのネーミングは、大変珍しいことと思います。
♦下野国(しもつけのくに): 律令制に基づいた地方行政区分の令制国の一つで現在の栃木県とほぼ同じ領域の国。
♦シモツケ: バラ科シモツケ属の落葉低木。別名、キシモツケ(木下野)とも呼ばれる。
♦シモツケソウ: バラ科シモツケソウ属の多年草。別名、クサシモツケ(草下野)とも呼ばれる。

ユキワリソウ ユキワリソウ 庚申山の岩壁に咲いているユキワリソウ。一つひとつの花は可憐ですが沢山の花数のため黒い岩壁は紫に染まり、今年も華やかな岩壁になりました。ユキワリソウはサクラソウの仲間で、日本全土の山地から高山帯にかけて岩場などの湿ったところに自生します。(2008/06/14)

シロヤシオシロヤシオ シロヤシオ 人の気配がまったくない、静かな庚申山のお山巡りのみちを反時計回りで登っていると突然目の前で白い花が「コンニチハ」と、私を出迎えてくれました(写真左:2008/06/14)。
(写真右:2010/06/11)

シャクナゲ アズマシャクナゲ 上り途中でお会いした下山者の方から「シャクナゲが咲いてます」と知らされたその尾根筋に出ると、シャクナゲの花が風に吹かれて微笑んで、待っていてくれました。(2008/06/14)

クリンソウ クリンソウ 庚申山荘裏と猿田彦神社跡の二ヶ所で群生しています。花色はピンクや白などの変種も知られていますが、庚申山の"クリンソウ群"は基本種の真紅一色で、しかも野生種の為、花名の九輪草のイメージと共に荘厳な雰囲気が感じられます。(撮影日 2008年6月14日)
♦クリンソウもユキワリソウと同様サクラソウの仲間で、山間地の、比較的湿潤な場所に生育し、時に群生します。
♦クリンソウ:学名 Primula japonica 学名が示すとおり、わが国原産のプリムラです。
 Primula(プリムラ)は、primos(最初)が語源。早春、他に先駆けて花が咲くことから。

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秋咲く植物

ツリフネソウ ツリフネソウ 庚申渓谷林道の 天狗の投げ石 手前で、散りかけたツリフネソウが咲いていました。
  今にも散りそうな風情の花を写そうとレンズを向ける。しかし風の為、なかなかシャッターチャンスがなく苦労して撮影しました。
(撮影:2007/09/16)

イヌタデ イヌタデタデ科の植物で、秋の野原で最も目に付くのは"イヌタデ"でしょう。別名、アカマンマとも呼ばれ、子供達のママゴト遊びに使われたものです(写真: 2008/10/04)。
  植物には、イヌのついた名前のものが沢山あります。これらは、たいてい「あまり役に立たないから」といった程度の意味でつけられたそうです。イヌの名前のついた植物さんたち、あまり気にしないで下さい。より適切な名前の由来がある筈ですから。イヌタデもホンタデ(ヤナギタデ)に対し、辛味がないタデからイヌの名がつけられたものでしょう。
 ともあれ、タデの名の付く花々は秋を代表する野の花であることには変わりありません。
"故郷や ママゴト遊び アカマンマ" とおる
 (ふるさとや ままごとあそび あかまんま)

蓼食う虫も好き好き
 タデの葉には辛味がある。それでもそれを好んで食べる虫もあって十人十色と言う事の比喩だそうです。その葉を食う虫としては甲虫類のイチゴハムシや蛾類のシロシタヨトウ等が挙げられる。
 もっとも、タデにもいろいろの種類があり、日本には50種程度自生しているが、散歩道で見るタデのほとんどはこの辛味があるタデではない。辛味があるタデは本物のタデの意味でホンタデ(ヤナギタデ)と呼ばれるタデだけで、残りは辛味の無いタデである。

ミズヒキミズヒキ晩夏から初秋にかけて、ミズヒキ(水引)と呼ばれるめでたい名前を持った花が、野山を彩ります。ミズヒキもタデ科の植物ですが、これほど形体と名称がぴったりと合致した植物は、他に見あたりません。それゆえ、この花の名前は一度覚えたら絶対に忘れません(写真: 2008/10/04)。

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樹 木

ナラの樹皮 桂カツラ深沢雨量観測局の脇にある沢沿いに生えている桂の木。何本もの幹が連立して生え、左写真のような独特の姿になっています。樹皮は暗灰褐色です。
(写真左: 2008/01/20 )
ナラ右写真は銀山平展望台への登り途中でのナラの木です。ナラの木は日本各地の山野に見られる落葉高木で、縦に大きく筋の入った幹が特徴的です。
 撮影時は葉はまだ出ていませんが、若葉の出るのと同時に、黄緑色の雄花を下垂させ、秋にはドングリの実が出来ます(写真右:2008/03/30 )。

ホオノキホオノキ晩秋から早春の山では、落ち葉を踏みしめて歩く楽しさがあります。とくに葉の長さが20cmから40cmにもなるホオノキの白っぽい落ち葉の上を歩くときは、たいへん楽しいものです。他感作用のためホオノキの樹冠下では他の植物が生えることが少なく、ホオノキの落ち葉が目立ちます。その上多くの葉が裏面を上にして落ちているので、辺り一帯は更に明るい雰囲気に包まれます(落ち葉の裏面は特に白い為)。
(撮影:地蔵岳頂上付近 2009/09/10)
♦撮影地の地蔵岳は、夕日岳と尾根続きの地蔵岳(1483m)ではなく、足尾町の南端に位置する地蔵岳(1274m)です。
♦他感作用(アレロパシー): ある植物の落葉や根などから分泌する他感物質により、他の植物の生長を抑えたり、動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。
 ホオノキは全国の山林で普通に見られる日本原産の落葉高木です。樹高は20m以上にもなり、葉の長さも30〜40cmと非常に大きく、初夏に咲く花も大形で直径20cmにもなり、日本の樹木としては最大級で、大きな葉と花は遠くからでも目立ちます。
  ホオノキの漢字名は"朴の木"で、"朴"の字の語意は、"飾った所が無い"ですが、樹高は高く、葉も花も大きく、たいへん目立つ存在のホオノキの漢字名としては、すなおに受け入れるのに少し抵抗を感じます。
♦ホオノキ(朴の木): ホオの名は包むに由来する。葉は古くから器代わりに用いられてきた。また、落ち葉は味噌や他の食材をのせて焼く郷土料理の材料として利用されてきた。"ほおばみそ"で飲む酒は美味いかも …
♦朴葉味噌(ほおばみそ): 枯朴葉の上に、みりん又は少量の水、砂糖を入れた味噌をのせ焼いて食べる飛騨の郷土料理です。好みに応じてネギなどの薬味、山菜、キノコ、肉、などを混ぜて弱火でじっくりと焼きます。

リョウブ リョウブ仁田元(にたもと)沢に沿った林道の標高点826m付近で自生していたリョウブの木です(写真:2009/09/17 )。樹皮は薄くはがれて表面がまだら模様で滑らかになるのでサルスベリと似た幹肌になっています。リョウブは伐採にもよく耐えて萌芽し再生する性質を持っているので、ここ仁田元沢に沿った二次林でも多く生育しているのでしょう。
 昔は飢饉のときの救荒植物として利用されたそうです。リョウブ(令法)という変わった名前は、救荒植物として育て蓄えることを法令で定めたことからといわれています。
♦ 二次林: その土地本来の自然植生が、災害や人為によって破壊された跡に、土中に残った種子や植物体の生長などにより成立した森林。
♦ 救荒植物(きゅうこうしょくぶつ): 飢饉、戦争その他で食料が不足した時に食される植物。救荒植物は毒消し、あく抜きなどの手順が煩雑な為、やむを得ぬ時以外は手を出さないというものがほとんどです。

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ウツギ ウツギ(卯の花) 初夏の山路を歩く時、ひそかに願っている事がありました。それは"ホトトギス"の鳴き声を聴きながら"卯の花"を観賞することです。長年の夢でしたがついに実現しました。それは、2009年6月18日庚申山お山巡りのみちを時計回りで歩いている時でした。もちろん、唱歌を口ずさんでいました。(写真:庚申渓谷林道にて 2008/6/14)

「卯の花」と言えば、唱歌の『夏は来ぬ』を思い出します

『夏は来ぬ』 作詞:佐佐木信綱  作曲:小山作之助
 "卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来 鳴きて 忍び音もらす 夏は来ぬ"
(ウツギの白い花の色が鮮やかに映えている垣根に ホトトギスが今年も来て鳴き始めた ああ 夏がやって来たのだなあ)

ホトトギスの鳴き声の聞き做し(ききなし)は一般に" テッペンカケタカ "または" 特許許可局 "と言われています。このホトトギスの鳴き声は私の耳には"トッキョ、キョキャキョキョ"と聞こえますが、とても清々しい気持ちになれます。
(仮説) ホトトギスの鳴き声の先生はウグイスか
ホトトギスとウグイスは托卵相手でウグイスが育ての親です。ホトトギスの忍音(しのびね)は平安の昔から価値あるものとされ、ウグイスの初音(はつね)は日本三鳴鳥の一つとされ、双方とも美しい鳴き声の持ち主です。
 ホトトギスとウグイスが一緒に鳴いているのはよく耳にすることで、ホトトギスは「トッキョ、キョキャキョキョ」と鳴き、ウグイスは「キョキョキョ、ケキョケキョケキョ、ホーケキョ」と鳴き、「キョキョ」のところがすこし似ています。まさにホトトギスは育ての親ウグイスを、お手本としているかのように思えます。(双方の鳴き声を聴いての私の想像です)

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帰化植物

ビロードモウズイカムシトリナデシコ 鉄道線路に敷いてあるバラストを積み上げたような厳しい環境でも生育する帰化植物は多く、足尾でも例外ではありません。
ビロードモウズイカ ( ビロード毛蕊花 )
  ヤマメ釣りの途中、松木川河川敷で小石の間に黄色い花が咲いていました(写真右:2004/07/19)。
♦ヨーロッパからの帰化植物で、背丈が高く、太い真っ直ぐな茎に黄色い小花が多数ついて穂状に咲く。
 蕊(ずい):雄しべ 雌しべの総称

ムシトリナデシコ ( 虫取撫子 )
 ヤマメ釣りの途中、久蔵川河川敷の砂地でピンク色の花を撮影(写真左:2006/06/25)。
♦元々は江戸時代に観賞用に導入されたものと思われるが、現在では各地の荒れ地などに生育している。

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実のなる植物

クサギの実 クサギの花クサギ庚申渓谷を散策しているとクサギの白い花と紫色の実が目に飛び込んできた。クサギはもちろん「臭木」の意味で、葉をもむと独特の臭気が漂う。それに比べ、花や果実は葉の悪臭とはずいぶんと違い、花は清楚で果実はユニークな色と形です。
 8月から10月の暑い季節、クサギは次々と白色の花を咲かせます(写真左: 2007/09/16)。
 果実は秋に黒紫色に熟し、5裂した赤紫色のがく(萼)が花弁のようで、面白い形になる(写真右: 2007/09/16)。


サルナシの実 サルナシ 庚申渓谷林道でキウイフルーツの原種といわれるサルナシの実に出合った。
  実が梨の形に似て、猿がよく食べるのでサルナシと付けられたそうだ。果実は2cmほどで、味はキウイフルーツに似ています。( 2007/09/02)


マムシ草 ホオズキ 赤い実 宇都野橋近くの道端で出合ったホオズキの実。日本原産のナス科の植物だそうです。その赤い実から鬼灯とも書き、お盆のお飾りには欠かせません。
  "鬼灯は 実も葉も殻も 紅葉哉" 芭蕉
 (ほおずきは みも はも からも もみじかな)
掲句のように秋も深まってくると赤くなる葉は更に赤くなって、山里の秋は さらに鮮やかさが増してきます (写真左:ホオズキの実 2008/10/04) 。

 紅葉にはまだ早いこの時期、小滝病院跡ではマムシ草の実が色づきはじめていました。赤く色づき、そしてこんなに大きいと林の中では一際目立ちます。びっしり種がついたマムシ草の実は夏から秋へ、どんどん大きくなっていき、先端から色づきます (写真右:マムシグサの実  2008/10/04)。

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