中禅寺湖と間藤を結ぶ二つの峠道に挟まれた赤倉山
概 況赤倉山は北に位置する半月山から南北に連なる尾根筋の南端にある。久蔵沢の左岸に位置する為、銅山の煙害に侵された松木川流域部と同様の影響を受けたが、現在は樹林地帯が広がり、新緑や紅葉の景色を見る事ができます。 (写真:有越山の方向から見た赤倉山 2007/11/17)
峠道に挟まれた山日光の中宮祠と足尾の間藤を結ぶ二本の峠道、つまり久蔵沢に沿って歩く阿世潟峠道と、深沢に沿って歩く半月峠道に挟まれた山、それが赤倉山(1,442m)です。
写真では、男体山手前の稜線の二つの鞍部(コル)がその峠で、左が阿世潟峠、右が半月峠です(撮影:2009/11/08)。
赤倉山直下の下桐久保沢(写真左側の沢)の南にある崩壊の激しい赤倉山南西面(写真右側)では、土砂災害を防ぐ為の山腹工事が現在も行われています(写真:南西の方角から見た赤倉山 2010/03/31)。
深沢からの登山上記のように赤倉山西面は崩壊が激しいので、赤倉山東面(深沢)からの登山が主になります。赤倉郵便局の先にある「南橋バス停」を右折して、深沢林道に入ります。
1.3km程進むと林道終点で、5〜6台駐車可能な空き地がありますが、一般乗用車では悪路のため要注意。空き地からは、左下を流れる深沢を渡り、沢沿いの道(右岸)を進みます(写真:2011/11/22)。

取り付き点
空き地から50〜60分歩くと、石垣、灯籠、そして無人の「深沢雨量観測所」にでます(右の写真:2008/01/20)。
石垣手前の沢沿いに、何本もの幹が連立して生えているカツラの木がありました。写真のように岩の上でも、けなげに生きています(左の写真:2011/11/22)。
カツラの木の生えている上方に、苔むした石仏(鉄筋コンクリート製)が二体、建っています。右の写真をマウスでロールオーバした時の写真がその石仏です。それぞれの仏像の持ち物は、蓮華の花、および宝剣かと思われます(写真:2012/04/30)。
それでは、頂上目指して歩きはじめましょう。沢を右側に見て、左側の尾根を登ります。ここもまた赤倉山登山の取り付き点のひとつです。
♦半月峠道 : 日光中宮祠と足尾を結ぶ半月峠越えの道が開通したのは大正9年のことで、幹線道路として昭和前期まで利用された。その当時営業していた茶屋のひとつが "一の茶屋"で、石垣や灯籠の残っている上記の場所が跡地である。
赤倉山 山頂
山頂
一面笹と雪で覆われた山頂は樹木に付けられた山頂名板が目に留まらなければ頂上と分からないほど平らでした。 (写真左右:2008/01/20)
登りは急勾配の続く尾根筋の道ですが、頂上近くでは笹の群生する穏やかな斜面に変わります。笹の背たけがあまりありませんが、鹿にでも食われてしまったのでしょうか。頂上付近の高原地帯の笹も同様でした(写真:2012/04/30)。

山頂付近
赤倉山の頂上付近は、なだらかで開けた放牧場の雰囲気が漂う笹原です。笹の背丈はさほど高くなく股下程度なので快適に歩けます(写真左)。
ダケカンバの木を前景に男体山(2,486m)を撮影(写真右)。
(写真左右:2008/01/20)
頂上付近から北東の方角を写す。最遠景の山は男体山、その右前で頭をすこし出している山が半月山です(写真:2012/04/30)。
山頂肩からの遠望
山頂南西の肩から、西の方角を見てみましょう。右奥が皇海山、手前中央に中倉山が、その奥に沢入山、オロ山、鋸山と山並みが続きます。(写真右:2008/01/20)
大平山、黒檜岳•社山稜線(2008/01/20)
深沢にて
深沢の大滝
"一の茶屋跡" および雨量観測所を過ぎてから、深沢に下りると滝があります。急斜面なので注意して下りましょう。滝は二段で全面凍結で、滝壺も全面氷が張って歩行可能でした
(撮影:2008/01/20)。
深沢雨量観測所の位置
(緯度 北緯36°40′22″) (経度 東経139°28′11″)
キャン沢の山松木橋からキャン沢上流の山なみを撮影しました。山肌から樹木がなくなり露出した岩と、がれきがそのまま直下のキャン沢に落ち込んでいました(撮影:2008/10/04)。
"冬近し 岩のキャン沢 松木橋" とおる
(ふゆちかし いわのきゃんざわ まつきばし)
赤倉山西面 山腹工事銅(あかがね)親水公園の北側で、H20松木山腹(久蔵)工事が行われています。写真の右上空に見える物体は、土砂災害を防ぐ為の山腹工事用のケーブルクレーンで、資材を運搬しています。
山腹工事現場は赤倉山西面で、現在は基礎工事段階でロッククライミングマシーン(RCM)で、崩れやすい石や土砂を安全に撤去する法面(のりめん)掘削作業が行われています(写真: 2009/09/17)。
‹ 現地案内板の抜粋 ›
山腹工事の説明
工事名 … H20松木山腹(久蔵)工事
工事期間 … 平成20年9月23日〜平成22年3月6日まで
松木地域は、渡良瀬川の源流に位置した、全国でも有数の規模を誇る砂防山腹工事です。
この砂防事業は、足尾銅山の製錬に伴う煙害や山火事などによって荒廃した山地から、大量の土砂が流れ出し、多くの土砂災害を引き起こした事を機に、昭和12年に着手されました。
その後、昭和22年のカスリーン台風による大災害を契機に事業は拡大され、松木川、仁田元川、久蔵川などに足尾砂防えん堤をはじめとする多くの砂防施設を施工しています。