岩壁彩る足尾の紅葉

庚申山庚申山右の写真は、庚申山荘から30分程南下した尾根の鎖場を登りきった所にある、"天下の見晴らし" と名づけられた展望の良いピークから撮影した庚申山です。
 手前左の山は、"銀峯" (標高点1681)という馴染みの薄い山ですが、秋に織り成す岩壁と紅葉の景色は、男性的な足尾の秋色を演出します(撮影:2010/10/23)。

神子内の紅葉庚申山 「足尾の紅葉は男性的だ。とくに崖の続く庚申山は、より男性的だ。」 と言う訳で、庚申山の岩壁と紅葉をとくとご覧下さい。
(写真左:2010/10/23)
 足尾には多くの川がありますが、そのなかでも最も親しまれている川は神子内川でしょうか。右の写真は、国道122号に平行して流れる神子内川での紅葉風景です(2008/10/25)。

垂壁と黄葉パイオニア・プランツ松木川の急峻な山岳地形に散在する岩山を背景に、黄色く黄葉したシラカンバの美しい群落がありました。
 崩壊裸地にいち早く進出し生育するこれらの"先駆(パイオニア)植物"の存在が、足尾の紅葉が男性的な紅葉と言われる一因でしょうか(写真:2008/10/25)。
♦ 先駆植物:破壊地や崩壊地に最初に侵入して優占する植物のこと。樹種ではシラカンバ、アカマツなど、草本ではススキなどがこれにあたります。

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秋の全般的な風景

地蔵滝 通洞駅の線路脇秋澄む里写真左は、通洞駅から足尾歴史館に通ずる線路脇での秋描写です
(撮影:2007/10/20)。
 日光側から日足トンネルを通過すると同時に、足尾の秋が目に飛び込んできました。写真右は、秋の地蔵滝です(撮影:2008/10/25)。

古河掛水倶楽部の白樺の木 古河掛水倶楽部とツタ色の対比古河掛水倶楽部の建物の白色とツタの赤色の対比が素敵です(写真左:2007/10/20)。
  高く積み上げられた土台柱の白色と白樺の黄葉で、秋の爽やかさが感じられます(写真右:2007/10/20)。

掛水倶楽部 右の写真は、煉瓦造の外壁の色合いとツタの緑色の対照色相の調和が美しい、掛水倶楽部倉庫の外壁です(写真:2007/10/20)。

ツタの鮮やかな紅葉散歩道
 足尾の小さい秋を見つけたくて、"砂畑"から"通洞"に向かい散策しました。途中、新梨子油力発電所の柵に、ツタの紅葉を見つけました。ツタの紅葉の持ち味は鮮やかな赤色ですが、それとともに葉の緑や黄の斑がツタの紅葉の風情をも演出しています(写真:2007/10/20)。

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(旧)古足尾橋小滝地区庚申ダムを右手に小滝路を進みます。間もなく "古足尾橋" のたもとに到着します。
  下流には昭和9年架設の "(旧)古足尾橋" が、現役は退きましたが現在も庚申川に架かっています。この歴史あるアーチ橋の構造美も、庚申渓谷の紅葉美を引き立てています(写真:2009/11/08)。
♦ 古足尾 (こあしお): "小さな足尾"という意味に由来する地名。昭和29年(1954)に小滝坑が廃止になるまでの間、商業地として賑わった。

小滝川六号ダム畑尾橋跡 上記の "古足尾橋" を過ぎて、道が右にカーブしているあたりの左手に、平成3年10月完成の 小滝川六号ダムがあります。
 紅葉とエメラルドグリーン色したダム湖の中に立つ枯れ木の光景は、なぜか寂しい(写真右:2009/11/08)。
  すぐ上流の対岸に 畑尾集落跡 があります。畑尾(はたお)と呼ばれていたこの台地は、小滝製錬所から出たカラミなどの廃石で造成され、鉱夫社宅が建っていました。現在は石垣と、対岸の往来に寄与した "畑尾橋" の基礎部分が残っているだけです(写真左:2011/04/28)。

小滝の里裏山 右の写真は "小滝の里" の裏山の秋風景ですが、庚申川を挟んだ対岸、 "南夜半沢鉱夫社宅跡" からの撮影です。樹木豊かな山麓にはその昔、小滝選鉱所(大正9年廃止)がありました。現在は小滝公園として整備され、小滝坑、住居跡、火薬庫跡、などから改めて当時を思い起こすのみです(写真: 2008/10/04)。

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簀子橋の秋露頭のある風景朝もやに包まれた幻想的な秋の風景です。渋川の左岸にある"露頭"にかかっていた靄が無くなった瞬間にシャッターを切りました。後方は、簀子橋(すのこばし)堆積場です(撮影・通洞大橋から:2008/10/25)。
♦ 露頭:植生や表土がなく岩石や鉱床が露出している状態で、足尾では他にも多数存在する。

中倉山 足尾の秋は、はなやかな山の装いのなかにも、男性的な雰囲気が漂います(写真:中倉山南面 2009/10/12)。

中倉山 足尾では露頭のある風景が数多く存在しますが、これらの存在が足尾の紅葉が男性的な紅葉と言われる一因でしょう(写真:中倉山南面 2009/10/12)。

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ススキ輝く山の里

薄戦く山の峰植物遷移
『足尾の四季』
作詞作曲:青山勇
補曲:関根寿美子

"薄戦く山の峰 脱硫塔の影黒く 月中天に秋深し"
( すすきおののくやまのみね だつりゅうとうのかげくろく つきちゅうてんにあきふかし )

 写真は歌詞の風景さながらの秋の一コマです。"植物遷移"から見ればススキ草原は草原としては、ほぼ最後の段階に当たります。次はススキ草原にアカマツなどの樹木が侵入して、次第に森林へと変化していきます。ここのススキ原も一歩ずつ森林に変遷するでしょう。写真は備前楯山(有越山ルート)登山途中での風景です(写真:2007/11/17)。
♦ 植物遷移: 裸地⇒草本⇒陽樹林⇒陰樹林(極相林)。裸地に先駆植物が進出し極相林が成立するまでの変遷のこと。

ススキと通洞大橋花すすき通洞大橋を背に咲くススキの穂(写真:2007/10/20)。秋の象徴ともいえるススキ。ススキがあるだけで秋が演出できます。そこでこの欄で再びススキにご登場願いましょう。
"狐火の 燃へつくばかり 枯尾花"  与謝蕪村
(きつねびの もえつくばかり かれおばな)
 (狐火:狐の口から出るという夜間に見られる奇怪な青白い火) (枯尾花:枯れたススキ、季語:冬)
  せっかく ススキに登場願ったのに冬の俳句でした。お詫びのしるしに秋の俳句を作りました。備前楯山登山途中で、ススキ原に出合った時の感動です。
パロディですが悪しからず。
  "狐火の 燃へさかりたる  ススキ花" とおる
 (きつねびの もえさかりたる すすきばな)

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